納涼野武士ナイトラリー

場所:福岡県某所 天候:月夜 路面:良 マシン:XR250R

2004年8月28日(土)モン記

 オフロードカントリー主催の納涼野武士ナイトラリーに出場することにした。このラリーは夜にあるということで、暗闇に対応するためにバイクを整備する。まず保安部品が全部点灯するかどうか確認すると、メーターのライトが付かない。これでは暗い中、距離を計り見ることができない。電球を確認すると、その電球自体が存在してなかった。なんてことだ。ホームセンターに電球を購入しに行き、ついでにマップホルダーを照らすLED豆球とその電源となるスイッチ付き電池ホルダーを購入。マップホルダーの下に取り付ける。ヘッドライトは純正の暗いヤツだったがガンガン飛ばすわけじゃないから「まあいいや」と思いそのままで走ることにした。そして最後に変なものを連れて帰らないように「お守り」を装備した。
 今回はトランポが使えなかったので自走で集合場所に向かう。やはり自走は不便だ。予備ガソリンは持っていけないは食料も限られるはで不安な面持ちで集合場所に到着。受付を済ませマップをもらう。先に到着していたミロドンさんにはさみとテープを貸してもらってマップを装着。今回のラリーはコマ図60コマ(総距離90キロ)くらいだったので、そんなに長くないなあと思いながらも夜だからやっぱり道が見えにくく迷いやすいだろうなあと不安にかられる。そうこうしていると熊森さんの青空バザーならぬ月夜バザーが始まり、LED懐中電灯が売っていたので思わず買ってしまった。それをフェンダーの上にガムテープで固定。少し視界が明るくなった。その後ミーティングが終わり、スタートはゼッケン順ではなく並んだ順に5秒毎スタートと言うことだったので、一番先頭にバイクを並べる。
 スタートの時間が迫って来た。懐中電灯のスイッチとマップホルダーの電球のスイッチをONにして一番手でスタート。
順調な滑り出しを切る。そして1本目の廃道に到着。そこはかなり荒れていたが、以前走ったことのある道だったこともあり、すんなりと走れた。しかし先頭の宿命、ものすごい数のクモの巣が私を襲ってくる。腕やヘルメットをクモが這っている。そんなことを気にしても仕方ない。気にせず先を急ぐ。しかしそれは突然やって来た。1本目の廃道の途中でいきなりヘッドライトが突然消えたのである。一瞬目の前が真っ暗になり「えっ?!」とびっくりした。しかし前方はなぜか薄く見えている。フェンダーにとりつけていた懐中電灯が照らしていたのだ。懐中電灯を買っていて正解であった。その明かりだけを頼りに廃道を抜け先に進む。どこか明かりがないかと探していると自動販売機があった。そこで停車してヘッドライトが消えた原因を調べると、配線が一本はずれていた。どうも振動で抜けたみたいだ。それをはめるとヘッドライトは付いた。安堵な思いで先に進む。今日は自宅から自走で来たのでガソリンが気になり、途中のガソリンスタンドで給油。自作マップホルダーを付けた年期の入っているバイクに店員はいささかびっくりしていた。
後続車が抜いて行かないかビクビクしながら給油を終えて出発。まだ先頭だ。後続車が追ってくるプレッシャーを感じながらも、先頭を走る快感を味わっていた。そして峠からヤブに入る。暗いヘッドライトのお陰でちょこちょこ道を見失ながら走っていると後続車がやって来た。ZIMの
泰ちゃんだった。二人でヤブを抜け草の生い茂る林道に進む。私は暗いヘッドライトに物を言わせ?泰ちゃんを振り切ろうとスピードを上げた。とその時バイクに何かがぶつかったと思った瞬間、豪快に転んでしまったのだ。そこには草むらに隠れた倒木が横たわっていたのだ。転んだ衝撃でフェンダーに付けていた懐中電灯と、マップホルダーのふたが取れたのでウェストバックにしまった。マップホルダーのふたは止め具が壊れていた。少し右腕痛めたがたいした事はなさそうだ。後ろを着いて来ていた泰ちゃんは心配そうに?先に行ってしまった。私もバイクを起こして急いで泰ちゃんの後を追ったが林道を出たところでバイクの右リアウィンカーがないことに気付いた。泰ちゃんを追うか戻るか迷ったあげく、ウィンカーを捜しに戻った。しかし豪快に転んだ場所を懐中電灯で捜すがまったく見つからず時間だけが過ぎてしまう。そうこうしていると後続車が来た。ミロドンさんだった。ミロドンさんも一緒に探してくれたが見つからない。するとまた後続車がきた。Mさんだ。Mさんは数年前、野武士英彦山コマ図ラリーに出場したとき敗れた苦い思い出がある。今回は負けられないぞと思い、ウィンカーをあきらめて先に進む。しばらくMさんと一緒に走っていたが、私が穴にはまってエンジンストップしてしまった時にMさんは先に進まず明るいヘッドライトで照らしてもらい助けられた。もしヘッドライトがなかったら暗闇の中をもがきながらバイクを引きずり上げることになっていたはずだ。ありがとうございました。その後山の中で少し迷ったが無事チェックポイントを通過することができた。しかしその後にまた道を見失なってしまった時にMさんに先に行かれてしまった。「またMさんに負けたかな〜」と思ってしばらくミロドンさんと走っていたが、ミロドンさんがスピードメータトラブルでストップしたので一人で先に進んだ。1位が泰ちゃんで、2位がMさんだろうと思い優勝はあきらめて走っていたが、ラリー後半のヤブ道に突入した際にクモの巣が残ったままだったので、「誰も通ってないぞ、二人はどこかで道に迷ったに違いない、しめしめ」と思い、自分が1位だと確信した。しかし、そのヤブ道はまさにクモの巣地獄。3メートル毎くらいにクモの巣が張っている。それもでかいクモだ。クモが嫌いな人だったすぐに失神するに違いない。そして、ヤブを抜けて順調に走りゴール。やった〜。しかし1位だと思ったら泰ちゃんが先にゴールしていた。「?」と思い泰ちゃんに聞いたら、クモの巣地獄のコースは通らなかったらしい。泰ちゃんは不覚のミスコースで私が繰り上げで1位になった。2位はMさんでした。Mさんは途中で道を間違えていたらしい。英彦山でのカリはきっちり返すことができた。しかし泰ちゃんはラリー初体験で、計測メーターも狂っていたのによくあんなに早く走れたな〜と感心させられた。
しかし、夜のコマ図ラリーは道に迷いやすかった。明かり対策をしっかりしないといけないなと実感されられた。
最後に主催者のオフロードカントリーさんスタッフの皆さんお疲れ様でした。またおもしろいコマ図ラリー楽しみにしています。