第15回美和マウンテンエンデューロ

画像提供「うさぎとかめ」   たいちぇん記

 また美和の季節がやってきました。思い起こせば3年前にWONET戦に出始めた頃から美和は私にとってハードルが高く、憧れのレースでした。過去2回出たがマシントラブルなどでリタイアしており、今回は必ず完走したい。
それで、美和の練習を3週間位前から毎周総本山に通って練習してきた。そこに京都P-1のsamさんからの挑戦状!九州男塾としては負けるわけにいかない(笑)掲示板のやり取りでなんとなく九州vs関西の様相を呈してきたのだった。
マシンは今回ガスガスEC250ではなく、練習車(投げバイクとも言う)のRMX250で出ることにした。
美和でよくバイクを壊す私には壊れにくい国産マシンがベストチョイスのはずだ・・・。一応目標のライダーはマシンに優しく結果も残す博田選手なのだが・・・(^_^;)

10月29日
仕事を終え、食事してからクーラーBOXじゃーウェアーじゃーと準備して22時に自宅を出発。国道3号を北上、ぷく僧。すえ君との待ち合わせ場所、関門トンネル入り口を目指す。今回は時間に余裕をもって準備でき、気分は晴れやかだ。しかし長旅の始まりは忘れ物無かったかな〜と少し心配になる。2本目の缶コーヒーを飲み干す頃待ち合わせの関門トンネルに翌日の0時到着。
会場に着いたらいつも「ヤニドーピング」のお世話になってるなりれいさんに買ってきたタ○コをついつい1本吸ってしまう。う〜ん意思の弱いわたし(>_<)長時間運転の前にトイレに入ったらアクシデント発生。○△■が・・・(以下自粛)どうしようか・・・とモジモジしていたらクルマにワ○×ンが有るのを思い出し、工事完了して(笑)トイレからでたらちょうど2人がやってきた。彼らに恥ずかしいところを見られるとこだった。ぷく僧は出来上がったばかりの「男塾Tシャツ」1枚で元気だ。早速3名2台で出発。高速代節約のため下道で美和を目指す。やはり下道で熊本から下道のうさかめ夫婦に現在どこ〜?と電話すると我々より15分位前に走っているという。彼らはドライブinみちしおに停泊していた。ナビゲーション搭載のぷく僧車の後ろについて走る。彼はレース時のアクセルのあけっぷりとはウラハラにとても安全運転だ。ぷく僧曰く、エンジンが唸らない程度のアクセルワークで走ると、ハイエースは燃費が伸びるらしい。それを実行したら確かに燃費は良かった。R2山口→R9と午前2時半まで走り島根県津和野の辺りで仮眠をとり翌朝7時にスタート、益田市を経由して午前9時半に会場に着いた。

10月30日
会場に着くと、EAさん、かわーちさん、tuneさんの宮崎組や助Pがすでに来ていた。早いなぁ〜〜。
早速バイクを下ろしてピットをぷくぷく団、宮崎組と合体してけっこう立派なパドックの完成♪今回のバイク、RMXのラジエターは凹みまくっており、コアが3〜4つ潰れいびつな形をしたラジエターに合わせたかのような、ラジエターシュラウド!前方投影面積の少なさに(早い話がひしゃげちゃってるんデス)その場に居た人は私のバイクを見て大笑い!昼ごはんを食べてから皆でコースの下見に行った。今年は熊がよく出没してるので山の中はチトびびる。コースは渋滞しそうな箇所は広くコースがとってあり、その中にいいラインが埋もれていることが多いのでコースを目を皿のようにしてチェック。邪魔になりそうな木は地面すれすれで切ってありワダチも極力埋められており、コースの作成大変だっただろうな・・・と思った。タリバンの森、黒沼はしっかり水分を含んでおり200台が通過したらあっという間に修羅場になりそうなのは想像できた。一通りみて最後に川へ。げっ!メチャ深い・・・どこを走ったら良いのか、何か目印になるものはないかシュミレーションした。秋の長雨と台風の影響か、川の地形はかなり変わっておりショートカットされているにもかかわらず、水深は去年の比ではない。こりゃあ明日はかなりのエントラントが水没するかも・・・。ミニモトで参戦のげんさんはブルーになっていた。私もブルーになった。再度マシンの回りをウロウロチェックする。外れかけていたエアクリーナーのドレン付近をコーキング剤で埋めた。


写真左:美和スキー場のゲレンデをバックに。左からたいちぇん すえ EA かわーち ぷく僧(敬称略)
写真中央:我がRMXを持ち上げたツインズ兄。スコットサマーズみたい!よく見ると後ろで仰天表情のEAさん(笑)
写真右:ぷく僧の先導で下見に出かけます。木の杖はマストアイテム?

下見を終え、温泉に浸かりぷくぷく団+しかしか団+げんさん+うさかめ夫婦で宴会だ。ぷくぷく肉をいただき、ツインズ鍋に舌鼓を打ち、酒も程よく回ってきたところでアチコチ顔を出す。楽しい瞬間だ♪四国のお友達のぶんさんに目標は?と聞かれたので「15位以内」と答えた・・・しかしそうは言ったものの果たして実行できるのか?結果は神のみぞ知る が、レースを通じていろんな人と知り合いになれたことを嬉しく思う。あちこちテントに顔をだしたあとアドベンドームではカレーをいただき、お〜のさん、なりれいさん達と歓談し美和の夜は更けていった・・・。


みんなで宴会です。

10月31日
昨夜、かなりしぶとく(?)最後尾スタートをなりれいさんから迫られたが(笑)私のゼッケンは#23。
午前10時。しっかり最前列でスタートした。
スタート直後。100m位走ったところでいきなり前走車から強烈な泥の洗礼を浴びた!全然心の準備が無かったゆえコンタクト入れた目の中まで茶色になった(>_<)視界が非常に悪い状態でゲレンデを走り、ウッズに入ったころなんとか視界が回復してきて自分のペースで走れるようになった。ゲレンデを下りピット前でZIMてふが今4番目と教えてくれた。1周目は前にほとんど誰もいないのでスムーズに2周目に突入。コースはとてもグリップが良くてスイスイだがやはり林間セクションは今1周目であろうライダーが斜面にワラワラとたかっている。助走のつけれる場所まで下がりワダチをナナメに切りクリアー。楽しい瞬間だ。2周目の川でキタエン会長を発見、悲しいことに会長は水没復旧中であった。しかし元気に声をかけてくれる。川ではあの「すもうライダーさん」にも会った。ゼリー飲んで休憩中だった。


写真左:げんさん。マシンはCRE80。ミニモトの利点を生かした走りで常に上位に食い込む。今回エンジントラブルで無念のリタイア。
写真中央:京都のお〜のさん。かなり安定性が高い走破性のあるライダーです。今回も負けちゃいました(-_-)
写真右:KTM200EXCを駆るぷく僧。チェーン外れ残念でした。

2〜3周目はスムーズで6〜7位くらいで周回。ぷく僧は序盤にチェーンが外れるトラブルで出遅れ、3周目位で後ろから追いついた。その後彼はピットインしてZIMてふにこう言ったという。「もうたいちぇんにラップされてしまった〜。」ZIMてふ「ああ、心配すんな、そのうちアイツはバイクを壊すはず。」

4周目半ばでボディクラフトさんが林道に下りる下りで、「やあ!」と声をかけられ追いついてきたのでやばいと思いペースを上げた。すると、引き離しに成功。しかしなにげに黒沼でラインを探していたら、そこヤチだったの?ってな場所でズッポリハマリ、土木作業に10分ほど費やした。ウェアーもバイクも軍手もドロドロに。すると追いついてきたボディクラフトさんに抜かれた。やっと黒沼脱出して仕切りなおしにピットイン、軍手を替えて用務員さんにピット作業してもらう。この時2時間経過ちょうど正午だった。1周30分くらいのペースかな。そして川へ。川に下りた辺りから浅い右側のラインは渋滞中。序盤は皆が1列に並んでいたから、その左のラインを押していったが今は2列に並んでいる。待っていても埒があかないので意を決して2列並んださらにその左にRMXを進めると・・・深い!やばい!キャブが見えないくらいだ!10m位すすんだ辺りでゴボゴボゴボ・・・コケてもないのに恐怖の
「ザ・水没」。あ〜やってしまった。
とりあえず、押して浅瀬にたどり着き復旧作業を始める・・・キャブのドレンを開放、エアクリーナーはしっかり水を吸っており絞って岩で乾かす。プラグを外し水抜きキック・・・。復旧しない(T_T)途中からレースを断念?した課長が作業手伝ってくれた。
チャンバーを外したら水がたまってました。そしてエンジン始動!30〜40分ロスしてかなり遅れをとってしまった。
しかし周りを見渡すと塾長や固定ゼッケンも水没していたりして皆同じ条件なんだな。


写真左:たいちぇん。マシンはRMX250R。水没して浅瀬までバイクを押します押します!泥攻撃で目がパンダです(泣)
写真中央:かわーちさん。長身を生かした豪快な走り。しかしこのフロントアップ、カッコいい〜!
写真左:今回から黒ゼッケンに昇格のなりれいさん。本人曰く硬質路面じゃないとダメらしいゲロは嫌いなんだそうだ(笑)

川を上がっての骨折り坂は今回全部左から飛んだ。去年は左からのジャンプが落差があって怖くて右の緩斜面に行ってたが、やってみれば大丈夫だった。途中熊本悠太選手がジャンプに失敗して溝に落ちていた。5〜6周目になるとコースは荒れてきて、タリバンの森では今まで回っていた右のラインからのところを左にコーステープ沿いに回るラインに変更。ふと見ると今回からAクラスに昇格したなりれいさんがもがいていた。もがくその姿を見てラインを吟味しているとマーシャルがやってきてコーステープを広げてくれたおかげで、もがくなりれいさんを横目にクリアー。この光景にはmitiさんも笑っていた(^O^)
ごめんよなりれいさん、あなたにゃハイスピードでは負けるからゲロでは負けたくないの(はあと)



写真左:たいちぇん。タリバンの森にて。泥と岩と木の根のオンパレード!
写真中央:京都P−1のsamさん。ゲロ集団P−1の広告塔として九州vs関西を演出(笑)笛太郎以来の再会でした。
写真右:4位入賞!のボディクラフトさん。いや〜ボディクラフトさんすごいよ!

水没後の川では、キックペダルを失いリタイアしたキタエン会長から必殺技を伝授していただき、クリアー出来ました(会長、かわーちさんホントありがとうございました)しかしこの頃からラジエターの水が底を尽きかけたのか、電動ファンを3個つけた割にはアイドリングが安定しない。6周目を終え、たまらずピットイン。ピットエリアではチェッカー待ちのライダーが時間調整していた。ピットではピストンが逝き、無念のリタイアした「げんさん」がピット作業してくれた。RMXはかなり水を飲んだ。ラジエターが相当空っぽだったのだろう。川を抜けてチェッカータイム開始の5分前にラスト7周目に入った。黒沼ではパンペーラのバラさん発見、ラインを教えていただきイゴイゴとワダチに入ると・・・!嵌った。正立ゆえFフォークのボトムケースがワダチに引っかかってる!尻クションでその場フロントアップ・・・出来るわけない上がらない。そうこうしていると後ろのライダー&トップ雁さんに助けられた。そして沼を脱出。川を渡りチェッカーを受けた。実に3度目の挑戦でやっとまともにチェッカーを受けれた。あ〜よかった!
ゴールすると私を見つけたなりれいさんはもう1周ギリギリで行けなかったと、私に興奮気味に話す。最後尾スタートはやはり辛かったらしい・・・。200台近く前に居て渋滞してるとこを切り抜けないといけないんだもんなぁ・・・(>_<)バイクとウェアーの泥を落としに川に行くと京都P−1の皆様が洗濯中だった。着替えているとP−1のみんなと応援に来ていた「やぶ汰くん」がやって来た。その彼と山荘でカレーを食べた。その後表彰式があり、優勝は助Pだった。唯一9周回しており、彼が完走率を下げたといっても過言ではないだろう(笑)そして後方から鮮やかな追い上げで抜いていったボディクラフトさんが4位に!スゲ〜!
そして私は14位でした。いろんな人の手助けのおかげで参戦3度目でやっと完走メダルもらえました。
しかも本番車ガスガスではなく練習車RMXでの14位。やっぱり私にはRMXの方があってるのかな・・・?今度からRMXが本番車かも?しかし、水没したこともあってかレース中はあっという間の4時間でした。セクションだらけで最高に楽しいレースでした。完走メダルもらって嬉しいけどなんだか悔しい美和でした。来年は目標は高くヒトケタ狙いたいです。