阿蘇オープンエンデューロ2004

場所:熊本県矢部町特設コース 天候:晴れ 路面:良 マシン:RMX250R

2004年1月11日(日)モン記

画像提供:うさぎとかめ

 2004年のWONET第一戦である阿蘇オープンエンデューロに出場した。マシンは最近手に入れたRMX250。今までのレースはXR250で出場していたのだが、今回は軽い2ストのマシンで出場する。ちょっと楽しみだ。コースは御所オートランドをメインとした特設コース。御所オートランドのコースは何回か走ったことはあるのだが雨が降ったら最悪の状態になる。以前のレースで途中から大雨になりマディとガス欠とで地獄を味わった経験がある。今年は晴れなので一安心。でもやっぱり気になるのは距離の長い川上りだ。以前に走った時はかなりのスタミナを消耗させられた経験があるだけにいやな存在だ。しかし今回のレースは川上りの距離が短くなったみたいなので少しほっとした。開会式の後、すぐにスタートの準備に取り掛かる。緊張する暇もないくらいにバタバタ準備をしてスタートラインに並ぶ。スタートはゼッケン順に10台毎にスタートする。私のゼッケンは62番で後ろのほうだ。こんなことなら早めにエントリーするんだった。

 日の丸が振られ9時30分レーススタート。最初はモトクロスコースを疾走する。乗り慣れないマシンを必死に操る。そしてテーブルトップのジャンプに差し掛かかる。ここでかなりの恐怖を味わってしまった。今まで乗っていたXRの感覚でアクセルを開けてジャンプしてしまったのだ。ジャンプして少し時間が経過した後に「えっ?まだ飛んでるの?!」と思い下を見るとテーブルトップが通過していく。どこまで飛んで行くのだろうと恐怖におびえながら地面が近づいてくる。時間がゆっくりと流れる。そしてテーブルトップをかなり飛び越えたところの地面に激突。ショックが底突きしてお尻をシートに強打した。運良く両輪が同時に着地したので最悪の事態を避けることができた。かなり怖かった。その後スタミナ温存のためゆっくりと走る。そして川までやって来た。混雑していた。大きな岩がゴロゴロしている川を上る。岩はこけで滑る。苦手意識から腕に力が入る。一速でクラッチをこまめに切りながら進む。腕がクタクタになり、途中小休憩して川をクリアーした。

 次に林道区間に進む。その途中に近道ヒルクライムとダウンヒルが待ち受けていた。近道ヒルクライムは難なく登れたがダウンヒルを下ったところに50cmくらいの下りの段差が待ち受けていたのだ。スピードが出たまま突入してしまい危うく前転しそうになった。そして長い林道をひた走る。スピードが遅くてどんどん抜かれてしまった。一時間以上かかってやっと1周できた。そして2周目に突入。川は無事に通過したがコースの後半にある小さい沢の湿地帯で泥のワダチにはまってしまった。バイクを横に倒して埋まった後輪を泥から脱出させて引きずり出した。そして何とか2周目を終えた。この時ナンバーが外れそうだったのでピットに入りナンバーの再取り付けとシフトペダルの調整、給油をした。20分くらいロスしてしまった。この時タイチェンさんが3周目を終えて給油しにピットに入ってきた。かえるくんもピットに入ってきた。かえるくんは2周していた。のんびりしているとカエルくんに抜かれてしまうと思い3周目に出発。ペースをあげる。川上りは岩のコケもなくなりコツをつかんだのもあってスタミナを消耗することなく通過することができた。

 レース後半は成長したワダチの登りに毎回つかまり時間とスタミナを消耗した。そのワダチは左右に2本あり、最初は右のラインで捕まった。その時左のラインはスイスイ登っていたので次の周回は左だなと思って次の周回の時に左に行く。すると左のワダチが深くなっていてまた捕まってしまった。その次の周回で右に行くとまた右のワダチが深くなっていて捕まってしまった。この時ギア2速全快でバイクを押すも全然動かない。バイクをバックさせようと思ったら後続車が来たのでバックできない。ここはフロントアップでワダチを越えるしかないと高度な技術を思いつき、アクセルを開けてクラッチをポンとつないだらフロントタイヤがアップしてワダチからフロントがはずれた。そのままバイクを押して隣のワダチに移動。ゴリゴリ押してワダチ地獄を脱出することができた。

 レースも終盤かなあと思い、集計地点を通過した時に時計をみると13時50分。残り時間は40分くらいだろう。その時間で周回できるだろうかとフラフラの意識の中で考える。急がないといけないと思いスピードを上げる。スタミナはまだ少し残ってるみたいだった。川をジャブジャブかなり早く走る。川上りはちょっと得意になっていた。しかし林道が相変わらず遅かった。そして毎回はまっているワダチにさしかかった。どうしようかなあって思っていると斜面の下に左に入る道があった。「エスケープかな?」って思い迷わず入って行く。枯草の残る斜面を登って行く。地面はかなりやわらかい。途中から急激にワダチが深くなり、後少しのところではまってしまった。「これで終わりか」と思っていると、ギャラリーの一人が私のところにやってきてフロントタイヤを引っ張ってくれたのだ。感激だった。そのお陰でやっとのことで登ることができた。残り時間はあとわずかだ。必死に急ぐ。ゴールが見えてきた。手持ちの時計で14時33分。しかし無情にもゴール地点には「閉鎖しました」との看板が取り付けられようとしていた。最後の周回はぎりぎりで間に合わず周回数とはならなかった。結果は5周走って64位だった。かなり悔しかった。この悔しさを忘れずにこれからがんばるぞ。