第6回天草アタック・ツーリング・ラリー

2004年2月22日(日) モン記

 ラリー前日の朝、トランポの軽トラックにバイクとキャンプ用具とを積み込み一路天草を目指す。
今回はヤブ漕ぎ用のドラム式ME06で出場予定だ。筑後小郡ICから高速道路に乗り御船ICで下りる。
天気は晴れ。2月というのに気温はかなり高く汗ばむ陽気だ。Tシャツが汗臭い。
ラジオの天気予報では今日の気温は20度を越えているみたいだ。そして明日はまとまった雨が降るらしい。天草ラリーはゲロ系のコース設定と聞いているのでちょっと不安になる。天草五橋を走り抜け午後5時くらいに会場に到着。バイクを下ろして寝床の準備に取り掛かる・・・とは言ってもテントは張らない。
軽トラックの荷台に木の板とアルミロールマットを敷いて、屋根には荷台のシートとブルーシートとをかぶせて即席寝床の出来上がり。寝るだけなら十分の寝床である。そうこうしているとたいちぇんさんが到着。タープを張り夕食の準備をする。私は豚汁とおにぎりを食べる。たいちぇんさんはほうれん草に湯豆腐、さば寿司など体に気を使ったメニューだ。某HPの栄養学を実践しているに違いない。夕飯を済ませて他のテントにお邪魔する。焼酎、サザエ等頂いた。ご馳走様でした。飲んでいる時にコマ図を頂いたので泥酔状態の中コマ図をつなぎ合わせる。順番通りになっているか不安であった。夜もふけてきたので寝床にもぐり眠りにつく。夜中、つよい風で頭上のブルーシートがガサガサとなびく音で何度も起こされた。もっとロープでしっかり固定しとくべきだったと後悔。しかしこの季節というのにぜんぜん寒くなかった。

 夜が明け始めて寝床から這い出る。頭がいたい。昨日飲み過ぎたみたいだ。バイクの準備をして、午前8時から1分毎にゼッケン順にスタートする。私のゼッケンは27番だ。スタート待ちが長かった。
たいちぇんさんのガス○スのバイクはスピードメーターが壊れているので私と一緒に走る。
一応コマ図は装備しているみたいだが自作コマ図ホルダーが不良品らしく、私が覗き込んで見るとコマ図が勝手に進んでしまっているようだった(笑)

 ラリー序盤、長い林道を走った後、川沿いの岩場に突入。走り応えのある所だ。転んでいるライダーがいたので先にスタートしていた人の数人のライダーがなかなか進めないでいた。私は岩場で転んでいる人の横を無理やり抜けてヤブに入って行く。たいちぇんさんも着いて来る。長い長いヤブルート。岩がゴロゴロした沢や林の中をゴリゴリ走る。しかし自分でアンコ抜きしたシートは岩場を走る時お尻にかなりの衝撃をうけるので危険であった。ヤブには所々倒木が横たわっているところもあるが、へなちょこフロントアップでクリアーする。斜めになった倒木や太い倒木を難なくクリアーしたときは「なかなかうまいな俺」と自己満足する。しかしいろいろな所で引っ掛かりもした。狭い岩場の上でエンストした時はちょっと焦ってしまった。その岩場の左側には落ちると間違いなく水没してしまう川があり、右側には山肌があるのだ。
そこでエンジンをかけるのだが、バイクの左側には足がつけないので右側の山肌に右足を着き左足でキックを下ろす。しかしキックが木の根っ子に引っ掛かり半分しかキックが下りない。でもかけるしかないのでバイクを信用して半分しか下りないキックを左足で蹴り下ろす。ブル・・・、ブル・・・、ブルルン。かかった。ますますこのバイクが好きになってしまった。気を取り直し走り出す。ヤブルートはかなり長い。
初心者にはつらいコース設定だ。斜度のきついところを下りるところもあり、エンジンを止めてバイクを降りて下る。高さが1メートル以上ある岩場の崖をバイクに乗ったまま降りたりもした。
かなり怖かったが後ろからたいちぇんさんの「おったくり」があったのでがんばって飛び降りた。
「樫の実鶴奥?」という名のガレガレヒルクライムに来た時は右のルートを選択。しかし失速してあえなく失敗。その間にたいちぇんさんは左のルートを登って行ってしまった。私はバイクを坂の下まで下ろしてまた右のルートに再挑戦。今度はうまく登れてクリアーした。その後も順調に進んでいき第1ループを終了。時刻は10時20分。第一ループのタイムリミットは正午だ。ガソリンを給油しスタッフの人に順位を尋ねると私とたいちぇんさんは2位と3位らしい。1位はKTM520のリーチさんで十数分の差とのこと。がんばって第2ループに進む。
すぐに「ぢごく坂」というワダチヒルクライムに来た。ゴロゴロ迂回路があったらしいが、何も考えず「ぢごく坂」を登る。しかしこれまた失速して失敗。おまけにチェーンまではずれてワダチの斜面で立ち往生してしまった。そこにはスタッフの人がいたので助けてもらいチェーンをはめて無事にバイクを降ろすことができた。ありがとうございます。そしてたいちぇんさんが挑戦。難なく登って行ってしまった。その後私もスピードがのるように距離を取って再挑戦。失速しかけたが尻クションをつかい何とか登頂。先に進む。
しかしバイクの調子がおかしい。何か引っ掛かっているみたいだったのでチェーンを見るとチェーンスライダーがちぎれてフロントスプロケのところにからまっていた。スプロケガードを外してちぎれたチェーンスライダーを取り除く。その後ちょこちょこ道を間違えながらも順調に進む。このころから雨が降りだして雨脚も強くなった。びしょ濡れになり体力も消耗する。後半疲れてきてペースが落ちてきた。するとたいちぇんさんが前に出て走ってくれた。たいちぇんさんのバイクは距離が計れないので分岐で待っていた。
しかし道なりに走るヤブ道でその事件は起きた。
「たいちぇん突き進み事件」だ。そこは沢を少し走り、右にルートを取り沢から上がるコースだった。案外分かりにくいヤブ道だったのでちゃんと「→」の矢印があった。しかも1位の人がつけたタイヤの後もあったが、たいちぇんさんはそのまま真っ直ぐ沢を直進してしまったのだ。しかもそこは倒木や岩が散乱する沢。普通の人では踏み入れることができないような道なき道を進んで行ってしまったのだ。
たいちぇんさんは普通ではないので仕方ないが・・・。私はバイクを乗り入れたくなかったのでどうしようかと悩んだが、たいちぇんさんは何とか見える奥のほうでもがいている様だったので、大声でたいちぇんさんを呼んだ。すると運良く気づいてくれてその沢を引き返してきた。
私は某HPの(たいちぇん談)で「国際ラリーなんかに出たら道に迷い死ぬタイプ」とあったのを思い出した。まさにその通りだと痛感してしまった(笑)

 その後は順調に走り無事に午後1時頃2人でゴール。弁当と暖かい豚汁の食事もありとっても楽しいラリーだった。結果は30台中2位で、1位はKTM520のリーチさんだった。たいちぇんさんは3位。なにはともあれ初めてたいちぇんさんより上の順位が取れてうれしかった。その後雨と風もひどくなってきた。風は台風が接近しているかのような暴風でテントが飛ばされそうだった。
出場台数約30台のうち、完走したのは7〜8台程度だった。恐るべし天草ラリー。