よさりのラリー参戦記  H15,8/9〜10

九州トレールクラブ主催 画像提供「うさぎとかめ」

 

タイヤチェンジャーマン記

行ってきました。よさりのラリー。今まではナイトランにはあまり興味がなく過去に林道職人のナイトランで近所の林道を走ったくらいだった。ところが、IN広島が終わったあとにダートバイクZIMに行くと、ガスガスにHIDを取り付けることが出来るとZIMてふから聞き、それならば、とやる気になった。

HIDの効果は去年夏の九州男塾in御所で宮崎のEAさんのバイクに取り付けられていた明るさを知っていたので、注文してもらいZIMてふの手によってレース1週間前に仕上がり、8/1にHIDのテストを兼ねて塾長達固定ゼッケンの面々とナイトランの練習をしました。結果、明るさは武器になる!その後若干の変更があったが、気分をよくしてレース会場に向かうのでした。

8月9日

出発はAM5:50。ちょっぴり寝坊して待ち合わせ場所の広川SAに6:40に到着。用を足しているとやぶ汰君も到着。高速で一路、人吉へ。買出しを済ませて参加受理書と同封されていた地図を見ながら10:30に五木村の会場に到着。周囲はひたすら山。携帯は圏外。この付近は林道が網の目のように沢山あるがレース会場は私有地。

レース以外では走ってはいけないのです。

到着後、パドックを設営してレースの準備にとりかかる。やぶ汰君は今回ジェベルで参戦なのだが、彼はしばらくジェベルを手放していたので、バッテリーが上がり気味だったようだ。そこにさらに追い打ちをかけるようにFタイヤがパンク、チューブを外してみるとバルブがもげているではないか!「だーれかチューブもってませんかー?」と聞きまくっていたらボディクラフトさんが持っていてありがたく譲って頂いていたようだった。

 

レーススケジュールは受け付け車検12:00〜開会式13:10〜練習走行15:00〜公式予選16:00〜決勝スタート18:40〜となっていて、準備があわただしい。予備ガソリンを混合したりHIDのバッテリケースを取り付けたりやぶ汰君のバイクにゼッケン貼ったりしていると、熊森さんやいつものニコニコ顔でなりれいさんが美人カメラマンのmitiさんと共にやって来た。我々のすぐそばに陣取り、汗をカキカキ準備していると総本山にはいつ逝きますか?と聞かれた。なりれいさんは修行したくてたまらない様子でした(笑)

準備が整い、練習走行開始。1周10kmの林道を走ります。スタート直後2〜3km走ったところでフロントが滑り転倒。あれれ?気を取り直して走っていたけどやはりフロントから滑り出す。コースは台風の影響でところどころに水溜りがあり地面が柔らかくなっている箇所もあった。

ありゃりゃ、こりゃタイヤ選択を誤ったかな?フロントにMXタイヤのミディアムハードを履いていたのだがもう少しソフト寄りでもよかったかもしれない。後悔しても始まらないので、一周終えてパドックに戻り、転倒してずれたハンドガードを修正してフロントフォークの伸び側を5ノッチ硬くして伸びるスピードを押さえてみたら若干滑りにくく粘る感じになってきたのであとは乗り方であわせていこう。途中助Pと塾長と絡んで走り一回コケた。走った感じとしては普通車でも通行できるくらいの道幅と固く締まったフラットダートなので安心して走れる。危険な箇所は「!マーク」の看板が立っていてそこが崖になっていると教えてくれる。あと、直角コーナーが多かった。

結局3周走行して30km走って2Lくらい消費していた。

本番ではもっと悪くなるだろうな。

 

 

その後予選走行が始まった。エントリーギリギリで申し込んだワタシは#92で後ろから2番目。知り合いを写真に撮ったりして予選の順番を待つ。やぶ汰君がワタシを呼びに来て、各自20秒おきにコースに入っていく。この予選のタイムで決勝のスタート順位が決まるのだ・・・。練習走行と同じ10kmのコースで一度だけのタイムアタック。

決勝はスタート早いほうがいいと聞いていたのでけっこう頑張って走った。

 

 

分岐ではZIMてふのご子息、「泰ちゃん」が応援してくれている。

直線ではガスガスパワーでモリモリ進み、途中何台か抜いたが下りの左コーナーでテールが右に流れすぎてアクセルを戻したら今度は振りかえしがきて左にテールが滑りカウンターでこらえられなくなってワタシだけバイクから前方に飛ばされたが幸い無傷だった。しかし、チャンバーは見事にベッコリへこんでいた・・・。気を取り直し再び走り出しチェッカー。予選結果は16位だった。

 

しばしの休憩のあと、決勝は定刻通りスタート。一周目はオンタイム制で指示速度26km/hということだった。決勝は1周約25kmのコースを何周するかで決まるのだが一周目だけは指示速度が決まっているので早着、遅着ともにタイムペナルティが課せられる。

ワタシはスタート時にメーターのトリップをゼロにしようとしたらメーターがなぜか動かなくなり、速度も距離も分からなくなってしまった。なので目検討でおおよそこのくらいのスピードかなーって感じでテレテレ走っていたら後ろからNR王子が抜いていった。そういえば彼はレーススタート前にいろいろ計算していたようだったので彼についていくことにした。しばらく走るとゴール直前で先に出発したライダーがたまっている。どうやら指示速度より早目に走って各自のスタート時刻と照らし合わせたオンタイムゴール時間まで時間調整していたようだったが、計算することが大の苦手なワタシは予選タイムの順位通りの16番目くらいに一周目のチェックを受けた。これから後はチェッカーが振られる22:00までハイスピードレースで、陽も暮れてHIDを点灯する。

 

 

しばらくそれなりのペースで走っていたら後方から疾風怒濤のトップ雁さんが追い上げてきてお互い前を走ったり後ろを走ったりしていた。2周終えてピットイン。燃料補給する。すえくんとチームフルハウスの大漉さんがピット作業手伝ってくれた。ガスガスはけっこうガソリン喰っているようだ。

予備燃料を15L用意していたが、練習走行と予選走行で5L消費し、このピットインで5Lほど入った。残りの燃料で足りるかな・・・。

3周目に突入。CP1辺りで夜空を見あげるとお月さんがとてもきれいだった。

依然としてトップ雁さんとのランデブーで気が抜けないけど、単独走行じゃないのでそれなりのペースで走れている。前に出ると自分のペースでライン取り出来るけど、暗闇の中では少し怖い。後ろに回ると前走車のライトで林道の様子は分かるが飛石や泥はねがしてちょっと走りにくかったので思い切って前に出た。

暫く走っているとトラブったのか、トップ雁さんがついてこなくなった。

ひとりぼっちになったと思った瞬間、前を走る疾風怒涛の哲人さんに追いついた。

が、哲人さんはコーナーが速い。バイクはDR250なのだが、乗り手によっては速いんだなあ。

1周半に渡ってバイクをぶつけんばかりに抜きつ抜かれつのお付き合いでとても楽しかったが、後方から速いライダーが来て道を譲ったらフロントからスリップダウン。コケて哲人さんに置いていかれた。思わず夜空をまた見あげるとお月さんはさっきよりも高い位置から我々を照らしていた。ここからまた一人旅でついつい安全マージンをとってしまいペースが上がらない。自分のウィークポイントはこれだな、などと考えた。

 

5周目に入る前にもう一度ピットイン。やはりガソリンがけっこう減っていて残りの予備ガソリンがすべてタンクに入った。KTM鹿児島の大楽さんもピット作業手伝ってくれました。ありがとうございました。

ラスト一周走行中、XR600のライダーに抜かれた。自分も一生懸命走っているんだけど、徐々に後ろから近づいてこられて抜かれていくのはクヤシー。ラスト3/4周くらいに森の向こう、後方からライトの明かりが見えてきた。誰だかわからないが、たぶん同一周回のライダーであろうと感じたのでペースを上げた。が、スピードを上げると直角コーナーの進入でコースアウトしそうになり立ち上がりの加速がイマイチ十分でない。そうこうしているとライトはさらに近くを照らし始めた。やばい抜かれるぞと思い更にペースアップ(のつもり)。もう誰にも抜かれたくない!という気持ちが働いてなんとかゴール近くのピットそばまで逃げ切り、道幅も狭いしもう抜いてくるまいと思い少しペースダウンするとそのライダーはなんと並ぼうとしてきたのでさらに逃げてゴール。4時間の林道レースに終止符が打たれた。気になっていた後ろのライダーはもしかしたら・・・と思い、確認してみるとやはりNR王子だった。なんとも執念深い走りをするもんだ。

 

 

気が抜けないレースだった。難所はないし、ただ単に林道を速く走れる者の勝ち、というレースだから全然余裕はなくただひたすらガムシャラに走った。でも夜だからあまり水分を必要としないし、これはこれで楽しいレースだった。

ゴール後すぐ上半身裸になって缶ビールを飲んだ。うまい!!

 

五木村の方たちによるシシ鍋が振舞われ新鮮な山の幸に舌鼓を打ち、やぶた君と七輪で焼肉を食べた。カルビとピーマン美味かった〜〜。レース終了後ということもあってか、皆んな静かでいつものレース前夜祭のような賑わいはなく、なんとなく寂しかったかな。

ワタシは何故か目が冴えて眠くないので、ビールを片手にウロウロ、例のバスのそばに行くとKINGさんと哲人さん、空手家が起きていたので一緒に暫くお話しながら飲んでいた。時計を見るとすでに午前様だった。

 

翌朝に結果発表が行なわれて身近な所ではなりれいさんが11位でWONET総合ポイント獲得で次回からBクラスに昇格(おめでとう!!)KDX125で参戦のボディクラフトさんとパンペM安さんはクラス25でワンツーを果たし、賞品も豪華であった。ワタシは19位だった。密かに入賞出来れば、と思っていたがそんなによさりのは甘くなかった。

 

 

優勝は四国のSSER常連の方で今大会4連覇だそうだ。なんでもSSERに出ている四国の人たちはナイトランの練習で夜明けまで走っているらしい。やはりたった一回の練習ではダメですね、来年参戦するときはもっと練習しようと思いました。

帰りはのんびり道間違えたり仮眠をとったりしながら10時間ほどかけて帰宅しました。

参加のみなさんお疲れ様でした。