第14回美和マウンテンエンデューロ

−私のMMER参戦記 チャオ!ファビオ。の巻− 画像提供うさぎとかめ たいちぇん記 
いよいよやってきた美和マウンテンED。私だけではなく他の人もこのレースは特別に感じていると思う。私は去年初参戦したがなんとエンジンがスタート十分前にかからなくりなりそのままリタイアしたのだった。あのときの悔しさを晴らすべく今年こそはと思い、マシンをKTM250からガスガスEC250にスイッチ、9月はじめ頃から総本山で走り込みを毎週末続けてきた。練習で一緒に走る人たちは塾長をはじめ、WONETのトップランカーばかりでかなりしんどかったけどすごくいい練習になったのだった。バイクのセットアップもほぼ完璧でレース当日を楽しみにしていた。
 
10月25日
朝8:30に福岡の自宅を出発、相棒のうっしーと共に中国道を経由して13:30に現地入り。
広島芸北方面は以前よくスノボに行っていたので地図ナシでも分かる。
美和の駐車場は狭く、隣の車にピッタリ寄せて駐車。
テント設営しているとすぐ近くにげんさんやぷくぷく団ご一行様もいた。
 
14:00から元世界ED選手権500ccチャンピオン、ファビオ・ファリオーリとWONETの固定ゼッケンがスキー場のゲレンデ部分と一部ウッズを使用してのデモランが行なわれると聞いたので早速見学した。
初めてナマで見るファビオはとてもでかくて標準体型の日本人の1.5倍くらいはありKTM525が小さく見えた!デモランはまるでモトクロスのレース形式の練習をみているようなハイスピードさだった。
ファビオの走りは特別速いと感じさせない様子見といった感じのとってもリラックスした走りに見えた。
固定ゼッケンのライダーが全開で走っているのに対して余裕で付いていってるので十分速いのはよく分かった。
しかしファビオご本人は4割のスピードで走っていたらしい。さすが元世界チャンピオンだ!!
 
その後、たに君やなりれいさんと川と飛びつき坂の下見をして、岡さん、ラッキーさん、うっしーと温泉に行った。
なぜか風呂の入り口でイトーちゃんに見送られながら湯船に漬かっていたら、あとからあとから知った顔ばっかりゾロゾロと湯船に入ってくる。非常に濃いメンバーでの入浴となった(@。@)
レース会場に戻ってからうっしーと晩御飯(モツ鍋とうどん)を食べる。現地の気温は5℃ほどで、平地より約7℃ほど低く暖かいモツ鍋がおいしかった。食後にあちこちのテントを訪ね歩いた。レース前のささやかな楽しいひとときが私は大好きだ。レースを通じて友達が増えてホント楽しい。mitiさんたちのところに行き、なりれいさんやEAさんとお互い修行で苦しんだ総本山ネタで盛り上がったのはとても楽しかった。
その後もあちこちに顔を出して午前0:30に就寝。
 
10月26日
レース当日の朝、爽やかな秋晴れだ。
ここ最近雨が全く降らず、練習はいつもドライコンディションだったのでレース当日もドライなのでホッとした。
私は#18で一列目のスタート。スタートラインにバイクを並べて準備体操しながらスタートの時を待つ。
実はこの時、私は感動していた。一年前立てなかったスタートラインに立てたのだ。
少しドキドキしていると日章旗が降られレーススタート!
慌ててアクセル開けたら勢いあまってウィリーしてしまった(^^;)
最初の溝越えは無難に安全なルートを選択、早速やらかした人もいたようだった。
キャンバーのゲレンデ走行は快適そのもの、まるでISDEのSS区間のようだ。調子に乗って走っているとウッズの入り口で木に激突、早速プクーたちに抜かれて現実に引き戻された(笑)
気を取り直して、4m位の赤土ステアを越え森の中へ。森の中もほとんど乾いていたが蛸壺と呼ばれるオーバーハング気味の4m程のステアケースの手前の沼はグチャグチャで1周目から泥の洗礼を浴びる。森を抜けて林道区間からビデオに映っていたヒルをクリアー、タリバンの森、切り株区間、ゲレンデを下り川へ。
 
川では前回の美和ビデオで水没シーンを何度も見ており、いいイメージは無い。
水没するよりはマシと思いひたすら安全策で水深が深いと思われる場所はひたすら押した。
しかし2周目の終わりに押して進んでいたら跨って進んできたなりれいさんに抜かれた。あちゃー(−。−)
慎重になりすぎたかな。
 
川をあがって飛びつき坂ではうまくジャンプしたり、アクセルのタイミングを間違えて前転しそうになったりしながら3周目に突入。ここのコースはとても楽しい!ドライコンディションだからだろうけど。
快適に走っていたらウッズの下りで、目が乾燥したのか瞳孔が開きっぱなしのせいなのか右目のコンタクトが外れて、ゴーグルに張り付いていた。手が泥で汚れておりレース中ということもあって焦ってしまい見学で近くに居た女性にコンタクトはめるの手伝ってもらった。
段々自分のペースを掴みかけてきて乗れてきたかなと思ったその矢先に悲劇は起きた。
タリバンの森と呼ばれるマディ区間をクリアーして伐採された坂を登っていたときに切り株にフロントタイヤがあたりおもむろにジャンプ、着地でバランスを崩し転倒した場所にまた切り株が!バイクを起こすとやたら水蒸気がエンジンの付近から上がってきたので「おっかしいなー、オーバーヒートするほどエンジン回してないのになー。」と思いおもむろにラジエターに目をやるとラジエターから緑色の液体がピューっと・・・。ああああークーラントが漏れている。しかもコアの部分から・・・。なんでこんなところから・・・。しかもチャンバーは転倒した衝撃で全体的に押されて凹み、ラジエターホースをつぶしているではないか。しばらくボー然としてエンジンが冷えるのを待ってたらさっきまで自分の前後で走行していた人が後ろから来て走り去っていった・・・あーあラップされたし、これでレース終わったなぁ。スタートして1時間半くらい経過していた。座り込んでいたらあのファビオが通りかかり「Hey、you?」(と言ったかどうかは分からないが)と声を掛けていってくれたので手を上げて「オーケー大丈夫。」とジェスチャーした。こんなことならイタリア語をかじっておけばよかったかなー(^o^)ってレース中だからしゃべれないけど。
 
 
エンジンが冷えたのを見計らってゆっくりと走りピットまでたどり着いた。するとうっしーや見学に来ていたやぶ汰くんやかえる君Rさんトラジャンクンたちと会った。しかし私は悔しさで胸が一杯で何もしゃべれなかった。
バイクをとめ、こりゃもうリタイアだなと正座しながらしばらくボーッとゲレンデをビュンビュン走るライダーを見ていたらせめてもう1周だけでも走りたい!と思いダメもとでKTMのピットサービスの方にラジエター1個で走れないか聞いてみたら快く(?)修理してくれて2個あるうちのラジエターの配管の取り回しを1個のラジエターのみに循環させるように変更してもらい、走り出した。あのとき助けてくれたKTMのメカニックさん、O内田さんありがとうございました。 
 
ピットに1時間もいたので勝負としての美和は終わったけれど、楽しんで走ろうと気持ちを切り替えようと思った。ゲレンデ部分はスピードが出ているので大丈夫だったが、ヤブ区間はすぐにエンジンがヒートしてきて、しばらくエンジンを止めては電動ファンで冷却してから進む(私のECはバッテリー搭載しているのです)というカメさん走法で1周1時間半かけて走っていたが最後の最後、怪しかったエンジンが川の途中、堤防上がった先で全然かからなくなり、プラグを外してチェックすると真っ白に近かったので焼きつく寸前だと判断して、川の中を30m程押して進んだ。川の中の石が抵抗となり押して進むのはとてもきつい。マジできつい!
ギャラリーのみなさんは不思議そうに見ている。川の土手を見たらやぶ汰君がげんさん持参のビデオを回しており私の疲れた姿を撮影されてしまう。自慢の人間エンジンには限界がありグレーチングの登りの部分は一人では無理なので後方からきた宮崎のかわーちさんに助けてもらい2馬力で坂を押し上げてゴールした。
 
着替えてカレーをロッジで食べているとレース結果が張り出されて結果は4周で92位という誠に不本意な成績でした。もっともっと走りたかったなぁ・・・。そしてもっと残念なことにボディクラフトさんは7周目にパンペーラのリンクのボルトが折れるというアクシデントに見舞われてリタイアしていた。私と同じく今回のレースかなり気合い入っていたので相当悔しかったであろう。来年こそキッチリ走りきってリベンジしたいと思います。
現在私のECはZIMてふさんのもとにあり、修理代いくらかかるのだろう・・・とびびりながら日々暮らしています。