スーパーグリーンフィールドED2002

場所:御所オートランド マシーン:XR250R(ドラム式ME06) 天気:曇りのち大雨

2002.8.11 モン記

オフロードバイクに乗り始めて数ヶ月。エンデューロという言葉を知ったころ、スーパーグリーンフィールドEDに出場した。
ゼッケンは55番。今にも雨が降り出しそうな曇り空の下、レースがスタートする。コースコンディションはヌタヌタだ。
転ばないように慎重に走る。狭い牛の道を下り川セクションに辿り着く。この川登りで体力を消耗してしまった。
その後ノロノロと走るがフロントタイヤの山があまりないのでまともにまっすぐ走らない。下りのヘヤピンでフロントが滑り崖から転落してしまう。後続を走っていた人に助けてもらう。ゼッケンを見るのを忘れた。ありがとうございました。

その後もそれなりに走り、残り1時間で4周目に突入。ここで突然の悲劇が襲う。川登りの途中でガス欠ストップしてしまったのだ。ガソリンコックをリザーブにしようとするとすでにリザーブになっていた。なんてことだ、ガソリンがない。どうしようかと頭を抱えていたら、そこにちょうど小○氏が通りかかって止まってくれた、ガソリンを分けてくれるらしい。なんていい人だ。
彼はフロントタイヤパンクというアクシデントに見舞われたそうだ。私がパンクしたら即リタイヤなんだけどなあ。しかしガソリンをくれるのはいいのだけどペットボトルがない、川を通過している人に聞いても持っていない。そうこうしていると小○氏は工具を取り出した(たぶんタンクをはずして直接入れ込むつもりだ)。「なんていい人なんだ、この人は」と思い感動してしまった。と、ちょうどその時に原○選手のよめさんがとおりかかった。ペットボトルもってないでしょうか?と聞くと、「持ってます」との返事。
やったーと思いながら、ウェストポーチからペットボトルを奪い取っていた。ペットボトルには水が入っていたので川に捨てた。

小○氏からガソリンを1リットル分けてもらって、少し休憩して発進。そのころには、雨が土砂降りになっていた。土はぬかるみ私のしょぼいフロントタイヤは泥だるま状態、コントロールが難しい。タイムリミットまで約30分くらいだったかな、先を急いで走っているとヒルクライムの下で数台が足止めをくらっていた。雨で土はツルツルになり登れないのである。柿色バイクの人がトライしているが登れない。その人がヒルクライムを2割ほど登ったところで失速して右に左に振られて止まるのを見て、俺の06じゃこれは無理だなと感じた。しかし駄目もとで私もヒルクライムにトライするが助走区間でフニャフニャになり、脇の草むらに突っ込んだ。「これは無理だ。登れないな〜」って思いながら周りを見ると先程の小○氏はヒルクライムの脇の草と木が生い茂る斜面にチャレンジして、半分くらい登ったところで転倒してもがいていた。私も脇の草むらをアタックする。この中はなかなかグリップがいい。そして草むらの急斜面を登って先に進むことができた。その直後なりれい氏が私の横をニコニコしながらまくって行った。柿色バイクの人も私をまくって行った。ヌルヌルのコースを転ばないように走っていたが、喫茶店の手前にあるヒルクライムが登れず苦労する。心臓がバクバクしている。エンジンもかからない。その時、またなりれい氏が私の横をニコニコしながら通り過ぎ、エスケープを登って行った。しかし私のバイクは何度もキックするがエンジンがかからない。ヘルメットとゴーグルとグローブをはずして、気合を入れキックする。やっとエンジンがかかった。

そのヒルクライムはあきらめてエスケープに行く。しかしあと3mというところでストップ。必死にバイクを押すが登らない。バイクにはたくさんの土が付着して、バイクの重さが倍に感じられた。そしてその場でバイクの泥を剥がしているとふと斜面の上に喫茶店の若い女性がいた。「何か手伝いましょうか?」と言ってくれたので引っ張ってくれと頼む。若い女性が斜面を下ろうとした瞬間、女性は足を滑らせ「きゃっ!」と言って、「ロープを持ってきます」と言って退散してしまった。私は自力でがんばろうと押しながらアクセルを開ける。ぬかるんだ土を掘り返していると乾いた土が見えてきた。これは行けると思い、ヌルヌル滑る斜面を踏ん張ってバイクを押す。なんとかエスケープの坂を登りきった。喫茶店の女性にヘルメットとゴーグルとグローブの回収を頼み、その女性がしていた軍手を奪い取って先を急いだ。

その時タイムリミットまであと5分だった。ガソリンも心配だった。何度も転びそうになりながら走っていたのだが、ぬかるんだ何でもない登り坂で転倒。そこで力尽きた。おまけに時間も尽きた。リタイヤだ。ここで助けを待っていたのだがぜんぜん来る気配がない。自力で帰ろうと思い、何とか坂を登りきり、ゴールを目指して進む。ガソリンが心配だ。転ばないように走っていたのだが、ぬかるんだ上り坂で左に振られてフロントタイヤが崖に落ちる。また力尽き助けを待つ。が誰もこない。歩いてショートカットを探すと幅の広い道を発見。ここから、帰れるだろうと思い、バイクを崖から引っ張りあげる。しかしエンジンがかからない。ガス欠か?と思いながら何度もキックを試みる。・・・・・・かかった。アイドリングが高い状態だった。ガス欠寸前だと感じた。やばい。幅の広い道を走る。ちょうどそこにマーシャルがその道のゲートを閉めていた。マーシャルにガソリンを下さいと言ったら、これは混合ですよとのこと。残念。ゴールへのショートカットを教えてもらい急いで戻る。そしてゴール地点に戻った瞬間にガス欠でエンジンストップ。その場で倒れこんだ。戻って来ることができてほんとよかった。その後、疾風怒濤の塾長と呼ばれている一見怖そうな人が私の泥まみれのバイクを見て、ジェット式の洗車機を使っていいよと言ってくれた。やさしい人だなあって思った。泥まみれのバイクをきれいにすることが出来た。今回の雨レースはかなり疲れた。しかもリタイヤで少しガッカリだったがいい経験になったレースだった。